令和5年

令和令和5年第2回定例会【環境農政常任委員会】(三崎マグロを活用した海業推進)

会議日:令和5年7月6日【 一般質問 】答弁要旨
環境農政常任委員会

三崎マグロを活用した海業推進

大村 悠

三崎漁港における三崎マグロを活用した海業推進についてお伺いしたいと思います。
こちらにつきましては、一般質問で石川たくみ議員(三浦市選出)が質問させてもらいましたけれども、それについてまた関わりをさせてもらいたいと思います。
まず、三崎のマグロの血合い肉に含まれるセレノネインの研究をしたきっかけについて確認をしたいと思います。

水産振興担当課長

セレノネイン、こちらは2010年に国立研究開発法人水産研究教育機構が発見した物質でございまして、その後セレノネインをマウスに投与した実験、こちらで心臓病や糖尿病、あと生活習慣病、それから老化の予防、こういったものに寄与していることが分かってきました。
そこで、県水産技術センターでは生活習慣病を改善する点に着目して、人がマグロ血合い肉を食べることで同じような効果が期待できないかということで研究を開始しました。

大村 悠

経緯について今確認をさせてもらいましたけれども、このセレノネインという物質にはどういった性質が含まれているのか伺いたいと思います。

水産振興担当課長

セレノネインという物質は、抗酸化力、これが強いため、生活習慣病の原因となる活性酸素、これを除去する性質がございます。一方で、セレノネインという物質は水に溶け出しやすいといった性質も持っています。

大村 悠

このセレノネインというのはマグロにしか含まれていないんですか。
それとも、マグロに特に多く含まれているものなのか伺いたいと思います。

水産振興担当課長

このセレノネインという物質は、最初はマグロから初めて発見されたという物質ですが、そのほかに海の魚、カツオとか、それからサバ、そういった魚にも含まれています。
ただ、この含有量がマグロの血合い肉というのは非常に多いということが分かっております。

大村 悠

分かりました。
この研究についてなんですけれども、具体的にどういった研究をして成果が出たのか伺いたいと思います。

水産振興担当課長

県水産技術センター、それから国の水産研究教育機構、さらに聖マリアンナ医科大学、この3者で協働して、セレノネインを含むマグロ血合い肉を人が一定期間食べ続けることによって、血液中のセレノネインの濃度の変化、それから、がんや糖尿病などの生活習慣病の原因となる酸化ストレス、これの改善などについて臨床試験を行ったところです。その結果、継続してマグロ血合い肉、これを食べることによりまして、体内にセレノネイン、これが蓄積され、生活習慣病の未病改善に効果があること、それから、アンチエイジングに効果があること、これらが確認されたという状況です。

大村 悠

今成果についても確認をさせてもらいましたけれども、研究をしてデータが出て、それを活用するのが大事だと思います。
そういった中でこのセレノネイン、血合い肉を生かしたということで、今取り組んでいること、今後取り組むことあると思うんですけれども、今その活用に向けて取り組んでいることを伺いたいと思います。

水産振興担当課長

マグロ血合い肉に含まれるセレノネインの未病改善効果、こちらにつきましては、地元三浦商工会議所初めとした多くの関係者が注目しているという状況でございます。
商工会議所が中心となって、地元の飲食店、それから卸売業者さん、加工業者さん等を担当メンバーとした研究会を今設立する準備をしているところです。
その中で、多くの人を三崎港へ呼び込んで水産業の活性化、それから地域振興につなげるために、マグロ血合い肉を使ったセレノネインの効果、これを
生かした飲食メニューとか加工品、そういったものを開発して、多くの人が三崎に来てもらうという取組をこれから始めていくというところです。

大村 悠

商工会議所の方々も関心を持っているということで今答弁いただきましたけれども、先日、その水産技術センターに視察をさせてもらって、実際に血合い肉も食べさせていただいて、その帰りに三浦の食事、飲食店に立ち寄って、店主の方に実はマグロの血合い肉に老化防止だとかそういったものの物質がすごく含まれているという話をしたら全く知らなかったと言っていました。
視察のときにその商工会議所の方々を呼んで説明会をするという話だったんですけれども、その方も商工会議所のメンバーだったんですけれども、そういった話はちょっとまだ聞いていないという話だったんでした。
そういった地元の方々への周知だとか説明というのは今までどういった形でやってきたのか伺いたいと思います。

水産振興担当課長

地元の方たちに対するセレノネイン、こういった効果については、飲食店の方とか加工業者の方、関係者に集まっていただいた場で、その効果、それから実際の特性とか、そういったものについても説明をさせていただいております。
引き続きその点については、やはり地元の方がまずこのセレノネインという物質を理解してもらうということが非常に大事だと思いますので、新たにこれから立ち上げる研究会の中でも含めて周知を図っていきたい、理解を促進を図っていきたいと思っております。

大村 悠

こういったものを有効活用するのは本当、現地の部分で事業者の飲食店の皆様だと思いますので、そういったところの理解の促進についても引き続き力を入れてやっていただきたいと思います。
その研究成果を生かして様々な取組を進めていくということなんですけれども、そういった中での課題だとか認識していることを伺いたいのと、その課題に対して県としてどう取り組んでいるか、併せて伺いたいと思います。

水産振興担当課長

生活習慣病などの未病改善に効果があるという研究成果を活用するために、セレノネインとマグロ血合い肉、こちらの性質に注意して取り扱う必要がございます。
セレノネインは水に溶け出しやすい。それから、マグロ血合い肉の加工や調理を行う際、水にさらさないとか、そういった注意が必要になってきます。
それから、マグロ血合い肉自体は、色が褐色に変わったり、また味が悪くなるといった酸化、こちらが進みやすいため、低温で保存するなどの注意が必要になってきます。
そこで、県水産技術センターでは、これらの注意点について、保存や調理方法等の具体的な取扱い基準、こちらを策定し、加工業者、飲食店等マグロ血合い肉を取り扱う業者に対して助言、指導していきます。

大村 悠

今課題として、水に溶けやすいだとか、あと保存方法がなかなか繊細だという話いただきました。
そういった中で、そういった課題の中で県の取組もお伺いしたんですけれども、血合い肉の加工品開発というのも活用していく上で大事だと考えますが、その辺どう考えているか伺いたいと思います。

水産振興担当課長

先ほどから答弁させていただいていますやはりマグロ血合い肉、取扱いには非常に注意しなければ、その効果というのは薄れてしまうという部分がございます。
そこで、セレノネインの性質を損なわない加工方法の研究、こちらに取り組んでいくとともに、地元の加工品会社さんや飲食店さんが取り組む加工品に対して、県はその加工方法等を助言していきたいと考えております。

大村 悠

水に溶けやすいってどのぐらいの、例えばしょうゆつけちゃうと溶けちゃうだとか、どのレベルなんでしょうか。

水産振興担当課長

しょうゆをつけるぐらいでは溶け出すというのはなかなかないとは、そんなにないと思っております。
もともと血合い肉というのはやはり酸化しやすくて、酸化するとやはり味が落ちるということで、普通これまでは料理店で提供する場合には、その酸化した嫌な臭いとかそういうのを取り除くために結構水で洗うという作業をやっていました。
そうすると、セレノネインが全部溶け出してしまうということで、そのほか例えば水で煮てしまうとか、そういうのでも溶け出してしまう、そういうようなレベルだと考えております。

大村 悠

実際視察させてもらったときも、解凍して5時間ぐらいで食べないといけないとか、そういった課題があるということはお話いただきました。
そういった中で、5時間しかないということは、逆に東京とかにはなかなか出せない中で、地元の食べ物として活用されていくのが有効的なんだろうなということは理解をしました。
そういった難しい部分と、あとこういった生活習慣病だとか性質がいいという部分も、両面からやっぱり事業者の皆様に理解をしていただくことで有効的な活用につながっていくと思いますので、そこら辺の課題的なものもしっかり説明をする中で理解促進につなげていただきたいと思います。
この三崎のマクロを使った研究成果ということであることは確認をさせてもらいましたけれども、海業を推進していくためのコンテンツとして、これからどう取り組んでいくのか伺いたいと思います。

水産振興担当課長

先ほど研究会というのを地元で立ち上げるという答弁をさせていただきましたが、この中で研究会がセレノネインの特性、品質、そういったものを共通認識、さらに品質管理体制の構築、さらにPR、こういったものに取り組んでいくと聞いております。
そういった中で、県もこの研究会に参加しまして、マグロ血合い肉の品質管理体制、そういったものについて助言をするとともに、未病改善効果と品質管理の研究をさらに進めることによりまして、マグロによる地域ブランドづくり、こちらを支援し、三浦市と連携し海業の推進に取り組んでいきたいというふうに考えております。

大村 悠

今回は三崎のマグロを中心に質問させてもらったんですけれども、県としてはもう県下全体でそういった海業の推進、進めていくべきだと考えています。
こういった水産業となると、三崎が中心的にいろんな取組をしているなというイメージなんですが、県下の中でそういった漁港を生かした、漁業だけじゃなくて様々な収益分をつくっているような取組がある地域って三崎以外にあったら伺いたいと思います。

水産振興担当課長

三崎漁港以外にこういった海業といいますか、人が多く集まるような取組を行っている漁港としましては、例えば小田原漁港がございます。こちらも、市が直売、それから飲食店、飲食物が食べられる施設、一般施設を建設しまして、多くの観光客が来場しているという取組がございます。
そのほかにも、例えば平塚漁港でも周辺に食堂、漁協さんがやる食堂ですとか、あとはプレジャーボート等が止められるようなフィッシャリーナとか、さらに釣りなんかもできる護岸なんかを開放したり、そういった形で多くの人を呼び込む取組を行っているところです。

大村 悠

観光に際してはやっぱり食というのはキーになると思います。
地元の食べ物を求めて観光に来られる方も多いと思いますので、今日は三崎に限ってお話をさせてもらいましたけれども、各地域の特性を生かした中での観光の振興にも、漁業者の収益源を増やすなどといった取組に取り組んでいただきたいと思います。
その中で、やはり環境農政局として漁業者への支援、水産業振興に向けて取り組んでいくことは理解するんですけれども、そういった多角的な取組に当たっては、観光分野として国際文化、観光局との連携も重要と考えています。
その辺り、その部局間の連携というのはどのようにしているのか伺いたいと思います。

水産振興担当課長

他部局との連携につきましては、例えば三崎漁港においての取組については、市がグランドデザインというものを策定しております。
これは、海業の取組なんかも推進するという中で、観光部局、それからあとは地域の行政センター、こういったところも連携して県としては参画しているところです。
また、地域の活性化に取り組む部局、地域政策なんかの部局等も、例えば海洋のツーリズム、そういったところについては水産課も参画しながら連携して取り組んでおります。
今後海業を推進していくためには、やはりそういった水産分野だけではなくて、観光、商工を含めて連携というのは非常に重要になってくると思いますので、引き続き連携して取り組んでいきたいというふうに考えています。

大村 悠

ぜひともその連携についてはこれからもより一層強化していただきたいと思います。
本県の漁港周辺には新鮮な魚介類も多く、そういったものを求めてくる観光客も多く訪問をされていると思っております。
そういった中で、水産業、観光業の連携の中で地域活性化、そして漁業の所得向上に取り組んでいくことも重要だと思いますけれども、この海業の取組をどのように県下展開していこうと考えているか伺いたいと思います。

水産振興担当課長

県下の漁港管理者である13市町に対しましては、海業の取組の検討についてアンケートを実施したところです。
その結果、水産物や加工品の販売などに取り組んでみたいという回答がございました。
今後、そのような取組に当たって、市町の漁港内に既にある施設を例えば直売所などで活用する場合には、個々のケースによって国への手続が異なってくるため、こうした手続が円滑に進むように市町を支援していきたいと考えております。
また、多くの観光客を漁港に呼び込むためには、新鮮な魚介類を提供できるようにするとともに、特徴的な加工品、こういったものも重要な要素になるというふうに考えております。
そこで、三崎漁港でのこの取組の事例、これを紹介するなどしながら海業に取り組む各市町に助言するとともに、水産物のブランド化、それから新たな加工品の開発、そういったものにも取り組みまして、漁港を中心とした地域に多くの人を呼び込むことができるように、市町と連携して海業の推進に取り組んでいきたいというふうに考えております。

大村 悠

県の考え方について確認をさせてもらいました。
今、漁業者も高齢化で人材不足と言われている中で、所得の向上に取り組んでいくことは重要なことだと考えています。
そういった中で、収益源の選択肢を増やすということからも観光との連携の取組は重要で、そういった事業者の皆様の声を聞いて取り組んでいくという話だったんですけれども、中にはやっぱり自然環境の問題だとか漁港管理の問題で、観光振興に抵抗を感じてしまっている漁業者の方々もいらっしゃいます。
実際に、そういった抵抗を感じる方々もいらっしゃいますので、そういった方々にも理解してもらえるような県の取組を進めることで、水産業の発展に向けてこれからもしっかりと取り組んでいただくことを要望して私の質問を終わります。

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