令和6年

② 高速横浜環状南線と横浜湘南道路の整備【令和6年第1回定例会 特別委員会】

会議日:令和6年3月8日【 特別委員会 】答弁要旨
安全安心なまちづくり特別委員会

高速横浜環状南線と横浜湘南道路の整備

大村 悠

委員会資料に記載されています高速横浜環状南線と横浜湘南道路の整備についてお伺いします。

まず初めに、報告がある、横浜環状南線と横浜湘南道路の整備の概要をそれぞれ確認します。

道路企画
課長

御質問のありました2路線でございますが、この2路線は圏央道の一部を構成するとともに、横浜・三浦半島地域と県央・湘南地域の連携を強化する路線でございます。移動時間の短縮のみならず、災害時の緊急車両にも大きく寄与する重要な道路でございます。

このうち高速横浜環南状は、横浜横須賀道路の釜利谷ジャンクションから仮称栄インターチェンジジャンクションを経由しまして、横浜市戸塚区の国道1号に連絡します延長約8.9キロメートルの自動車専用道路でございます。全体の約7割がトンネルなどの地下構造となっております。

次に、横浜湘南道路でございますけれども、こちらは高速横浜環状南線に接続いたします仮称栄インターチェンジジャンクション、こちらから新湘南バイパスの藤沢インターチェンジに接続する延長約7.5キロメートルの、これも自動車専用全体でございます。全体の約7割がトンネル構造となっております。

この2路線は、国やNEXCO東日本、こちらのほうで事業が進められております。

大村 悠

ただいまの御答弁の中で、整備効果についても確認させてもらいました。利便性の向上だけではなく災害時にも重要な役割を果たすということで今、整備が進められていると認識をしています。そうした中で、両路線の工事の進捗状況について確認させてもらいたいと思いますが、まず高速横浜環状南線からお伺いいたします。

交通企画
課長

進捗状況でございますが、この路線で計画されております5か所のトンネル部、これは全ての箇所で工事が進められており、横浜横須賀道路と接続いたします釜利谷ジャンクションですとか、国道1号と接続する仮称戸塚インターチェンジ付近では、それぞれの道路と接続するための工事が進められております。また、横浜湘南道路と接続します仮称栄インタージャンクション部では橋梁の工事が行われておりまして、計画されております橋脚124基ございますけれども、このうち120基がもう完成しております。現在、残る橋脚ですとか橋桁の設置工事が進められており、全線にわたって工事が進められております。

大村 悠

次に、横浜湘南道路の工事の進捗状況についてもお伺いします。

道路企画
課長

横浜湘南道路の進捗状況でございますが、全体のうちの約7割を占めるトンネル部では、2台のシールドマシン、これによりまして掘削工事が進められております。上下線で延長約10.8キロメートル掘削延長がございますけれども、そのうち約4割に当たります4.6キロメートルの区間で掘削が完了してございます。また、トンネル部から地上部に切り替わります藤沢市城南地区、藤沢インターチェンジ付近でございますけれども、こちらは横浜湘南道路と、既にできている新東名バイパスへつなぐ橋梁工事ですとか、国道1号の擁壁工事などが進められております。

大村 悠

この両路線につきましては、当初の完了見込みではなかなか難しいということで、開通時期を見通すこと、それ自身も困難ということを承知していますけれども、その理由について確認します。

道路企画
課長

この2路線とも、住宅密集地ですとか、あと交通量の多い国道1号、こういったものを地下でシールドトンネルを構築する工事を実施しております。近年のシールドトンネルの状況ですけれども、やはり陥没事故が起きておりまして、それを受けて、工事中の地表面の変位、変状ですとか、あと振動の計測を行いながら、周辺住民の方々への影響も確認しつつ、状況によってはトンネルの掘削の速度を少し緩めながら、安全かつ慎重な施工をしてございます。このため、国とNEXCO東日本では、全体事業工程を正確に把握することが困難となったことから、高速横浜環状南線では当初令和7年度でございました、横浜湘南道路は当初、令和6年度としていた開通が困難と判断しております。現在も周辺の環境に配慮しながら施工を行っている状況でございまして、依然としてこの2路線の開通目標は示されていないところでございます。

大村 悠

この進捗状況ということで、開発時期を見通すこともなかなか難しいということですが、やはり県民の皆さんも県内事業者の皆様も、この道路開通に向けては関心が高まっていると思います。そういった中で、やはり開通時期を見通すということも今後重要と考えますが、この辺の動きについて今県としてどう考えているのか、お伺いします。

道路企画
課長

今御質問の中で、開発見通しのお話になりますけれども、先ほどお話ししましたように、シールドトンネルということでございますので、やはり日進量、日何メーター掘れるか、そういうのがやっぱり全体のスピードの見通しには重要な要素になるかと思います。それで、事業者のほうもやはり、先ほどの安全対策を図りながらスピードを緩めたりという状況もございますので、まだ日当たりどのぐらい進むかというのもちょっと把握できないということで、今、完成目標ですね、これはまだ示されていないという状況と認識しております。このトンネルの掘削の状況ですけれども、国とNEXCO東日本が事業者でございますが、こういった状況をホームページ等で透明化の状況等、こういったものをリアルタイムでかなり見直しをやりながら周知をさせていただいている、こういうふうな状況だと承知しております。

大村 悠

分かりました。先延ばし、先延ばしになってしまっているという状況の中で、やはり当初は令和7年度、6年度、それぞれ開通目標という中で、延びたけれども完成の時期は分からないというのも、県民の皆さんにとってはなかなか納得いかないというか、期待が高まっているからこそ、そういった声が出てくると思います。見通しを立てることは難しい、だからできないというわけじゃなくて、NEXCOや国との情報共有や連携、計画などを踏まえて、進めていくことが重要だと思いますので、県民からこういった声が出ているということは県として認識していただいて、事業者の皆さんと向き合ってもらいたいと思います。そのあたりはどう考えているかお伺いします。

道路企画
課長

まず、この工程、開通目標ですね、今、令和6年、7年とお話をしましたが、令和4年度にこれは困難だという方針が示されまして、この段階で県のほうも即座に国のほうにも早期に開通目標を示してほしいという旨は言っております。その後もやはり毎年、国等へ情報確認を行っておりますので、そのあたりもやはり これは県としてもお願いをしてきているところでございます。

大村 悠

こういった工事は、何より事故が発生してはならないと思いますので、何でもかんでも早くすればいいという要望はなかなか応えられないということは理解します。早期完了もですが、完了見込みがどのぐらいなのかということを示していくことも重要だと考えています。そのあたりは引き続き、国に対してもしっかり働きかけてもらいたいと思います。

最後になりますが、この両路線の整備促進に向けて今後どのように取り組んでいくのか、お伺いします。

道路企画
課長

この2路線の整備によって、産業ですとか観光の振興が期待できることから、県は早期整備を、先ほど申しましたとおり、沿線市町ですとか経済団体と連携しまして、強く働きかけを行ってきたところでございます。昨年10月には、圏央道の沿線8都県市で構成します整備促進大会がございまして、知事がこの会長を務めておりまして、両路線の早期整備を国等に要望したところでございます。引き続き様々な機会を捉えまして、一日も早い開通を国等に強く働きかけてまいりたいと思っております。

大村 悠

それでは、要望を申し上げます。高速横浜環状南線と横浜湘南道路は、県民生活の利便性向上や地域経済の活性化に寄与する重要な路線であり、大きな効果が期待されます。また、今年の能登半島地震では、救援や支援物資の輸送を支える幹線道路の重要性が再認識されたところであり、両路線の整備により災害時の県民の安全・安心につながることから、県として国等に働きかけていくとともに、開通時期の見通しを立て、県民や県内事業者に対して周知するよう求めていくことを要望して、質問を終わります。

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