令和6年

① パーキング・パーミット制度の導入【令和6年第2回定例会】

会議日:令和6年7月4日【定例会 】答弁要旨
厚生常任委員会

「パーキング・パーミット制度の導入」

大村悠

パーキング・パーミット制度の導入についてお伺いをします。
この制度の導入については、11月から制度を開始するということですが、基本的な考え方や準備状況についてお伺いしたいと思います。
報告資料の中で、導入の経緯や制度の概要について載っていますが、そもそも障害者が使用する車両であることを示すものとして、これまでも車椅子マースステッカーや四葉マークステッカー、身体者障害者標識などがあります。これらとは何が違うのかお伺いします。

地域福祉課長

委員御指摘のステッカーは市販されているものでありまして、購入に当たり審査等は特にございません。
誰でも気軽に入手できるものとなっています。それに対しまして、今回のパーキング・パーミット制度で交付する利用証につきましては、行政が一定の条件を確認して交付するものでありますので、より信頼性の高いものであると考えています。また、利用者の理解が得られやすく、不適正利用の減少などに一定の効果があると認識しております。

大村悠

パーキング・パーミット制度につきまして、行政が認めるものであるということで違いを今、答弁いただきましたが、なかなか県民の皆さんもまだまだ理解していないということは、まず認識をもってもらいたいと思います。
また、制度を導入していないことによる不都合があるとの認識が多く示されていると報告がありますが、制度が導入されていないことによる不都合というものはどういったものなのか、また当事者や団体等からはどういった声があるのかお伺いしたいと思います。

地域福祉課長

本来であれば障害者用の区画を必要としない方が当該区画に駐車してしまうといった不適正利用の問題があります。
施設管理者からも障害者用の駐車区画が適切に利用されているか判断がつきづらいといった意見がありました。これに対して、障害者の皆さんからの声などですけれども、内部障害など外見的には障害が分かりづらい方からは、周囲の目が気になって区画の利用をちゅうちょしてしまうといった声もあります。
こういった課題に対して、利用証を発行することで利用対象者が明確になって、適正利用が進み、必要な方が安心して利用できるようになるというふうに考えております。

大村悠

そういった声が出ている中で、42府県が導入されているものが神奈川県で導入されていなかったということですが、しっかりと対応に向けて進めてください。
また、報告資料の中で各主体の役割として、実施主体として、県と市町村の共同実施ということですが、県と市町村のそれぞれの役割、市町村との調整状況はどうなっているのかお伺いしたいと思います。

地域福祉課長

県と市町村のそれぞれの役割でございますけれども、利用証の申請交付については、県と市町村がそれぞれで申請を受け付け、交付を行うことを想定しています。
県は郵送、オンラインによって申請を受け付けます。
市町村には県民により身近な申請先として、窓口による受け付けをしてもらいたいと考えておりますけれども、市町村の実情に応じた方法で実施していただくように協力を今、求めているところでございます。
また、制度の周知、広報につきましては、県・市町村、それぞれで行うことが考えております。
また、現在、市町村との調整状況でございますけれども、共同実施ということで協力を依頼しているところでございます。
窓口を設置するということになりますと、一定の時間なども必要になってきますので、11月制度開始には間に合わない市町村もあるのではないかと思っておりますが、最終的には制度開始後になるとは思いますけれども、全ての市町村で共同実施という形になるような形を目指してまいります。

大村悠

ぜひとも、導入に向けて県内33市町村も県としてしっかりサポートすることを求めます。
また、施設管理者として区画の設置、標識の設置、普及啓発ということで、しっかりとそういった施設管理者とも連携をして進めてもらいたいと思います。

次に、この制度導入に当たって、どういった懸念があるのかお伺いしたいと思います。

地域福祉課長

この制度が浸透していくには、一定の時間がかかると思われますので、当面は利用対象者であっても、利用証を持たないまま障害者用の駐車区画を利用するということが想定されます。
本制度は障害者用の駐車区画を必要としない方による不適正利用の防止を主眼に置いたもので、利用証を持たない方による駐車を排除するものではございません。
したがいまして、制度の円滑な利用に向けて、交付対象者となる方にはできる限り利用証の交付を受けていただくよう周知をしてまいりますが、利用証をまだ持っていない方でも、配慮が必要な方は利用することができるということについても理解いただけるよう努めてまいります。

該当される利用者が利用証をしっかりと発行してもらうということは重要だと思いますけれども、適切に利用されるためには、県民や施設管理者に広く制度が認知されていくことも重要だと考えております。制度の周知に向けた広報に今後どのように取り組んでいくのかお伺いします。

地域福祉課長

この制度を浸透させていくには、利用対象者の方だけではなく、広く県民や施設管理者に制度の概要や利用証の形、デザインなども含めた、そういった見た目も含めて広く認知をしていただくことが重要だと考えております。
そのため、記者発表や県の便りに掲載していくほか、ホームページなどで広く県民へ周知を継続的に行ってまいります。また、チラシやポスターを作成し、 施設管理者への周知を行うとともに、一般の方が目にしやすい場所に掲示していただくよう御協力を依頼していきます。

大村悠

それでは要望を申し上げます。
パーキング・パーミット制度を導入すれば、これまで利用をためらっていた難病患者や内部障害を抱えている方など利用しやすくなるため、適正利用が推進されると期待をしています。
強制力のない制度ですが、より実効性のあるものにするためには、広く県民に制度の趣旨を理解していただく必要があると考えています。導入時の発信が重要だと思いますので、今の段階から周知、広報の方法をしっかりと検討することを求めます。
また市町村や施設管理者のほうの理解を得て、しっかりと連携をしながら、導入に向けて対応することを要望して、この質問を終わります。

自由民主党 神奈川県議会議員:大村 悠

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