会議日:令和6年9月20日【本会議 一般質問】答弁要旨
「県立高校における学習評価の充実について」

生徒たちに、柔軟な思考力や問題解決能力、コミュニケーション能力など、時代を見極め、社会で求められる力を育成するためには、教科・科目の学習評価を充実させるとともに、多様な生徒一人ひとりの成長を促進し、その状況を適切に評価すること、さらに学校の教育活動の改善に生かしていくことがとても重要である。そうした取組が進むことによって、生徒一人ひとりの能力を伸ばし、自己実現につながるものと考える。
そこで、県立高校において、学習評価の充実にどのように取り組むのか、見解を伺う。

県立高校では、学習指導要領に基づき、生徒の学びの状況を、「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の三つの観点で評価したうえで、5段階で評定しています。
県教育委員会では、学習評価が適切に行われるよう、留意事項や教科ごとの事例をまとめた「学習評価の手引き」を作成し、県立高校に周知しています。
また、地域ごとに指定された学習評価の研究校では、評価を生徒の学びの改善や、教員の授業改善につなげる取組を行っており、その成果を他の学校に広めています。
一方、数値での評定になじまない、感性や思いやり、コミュニケーション能力などについても、教員が積極的に見出し、生徒に伝えることで、自己肯定感の向上につなげるよう促しています。
また、進学や就職にあたり、大学や企業等に提出する調査書を作成する際には、こうした生徒の個性を、所見として丁寧に記載しています。
県教育委員会では、今後もこうした取組により、引き続き、生徒一人ひとりの状況を適切に評価し、その成長を促すとともに、学校の教育活動の改善に、しっかりと生かしてまいります。

これまで、評価制度を調査・研究をしてきたことは理解しますが、そうした取組の実効性を高めるために、引き続き取り組んでいくとともに、それらのデータ情報をしっかり集約して、有効活用していくことを求めます。
これまでも、特にキャリア教育の推進に取り組んできましたが、探究の時間など、数値化が難しいことは理解しますが、そういった分野こそ、社会に出て活かされる能力、特徴だと考えています。社会は大きく、早く、変わっています。そうした社会で、将来子どもたちが活躍するためには、それぞれの個性、能力を最大限広げることは重要で、自分自身が自信を持って未来を切り拓いていくことは重要なことだと考えています。
そうした観点から、ポートフォリオ、スキルベース評価など、さまざまな評価手法を研究していくとともに、県立高校の入試制度についても、調査・研究を進めていくことを要望します。
自由民主党 神奈川県議会議員:大村 悠