令和6年

① 介護現場の生産性向上について【令和6年第3回定例会】

会議日:令和6年9月20日【本会議 一般質問】答弁要旨

「介護現場の生産性向上について」

大村悠

介護現場の需要が増大する中で、テクノロジーの有効活用によって介護現場の生産性を向上させることは、介護職員の働く環境の改善だけでなく、利用者にとってもサービスの質の向上につながるとともに、介護職員のモチベーション向上や人材確保など、未来に向けた介護サービスにとっても重要なことである。
そこで、介護サービスの需要増大に対応するため、介護現場の生産性向上にどのように取り組んでいくのか、見解を伺う。

知事

少子高齢化が進む中、限られた人材を生かして介護サービスの質を維持・向上していくため、県では、今年度、介護現場を取り巻く様々な立場の方を構成員とした「介護現場革新会議」を立ち上げ、課題解決に向けた検討を開始しました。
8月に開催した第1回の会議では、「生産性向上という言葉が現場に浸透していない」「ロボットを生かした介護現場の魅力づくりが必要」といった意見をいただきました。こうした課題に対しては、まず、生産性向上はサービスの質の向上をめざすものである、という目的を、わかりやすく現場に伝えることが必要です。
また、ニーズに応じたロボット等の開発や、導入による介護職員の負担軽減の成果を可視化することも重要です。
さらに、生産性向上による職員の負担軽減や職場環境の改善は、「介護の仕事は、大変だ。」というイメージを払しょくする効果が期待できることを理解してもらうことも大切です。
そこで、福祉子どもみらい局と産業労働局が連携して、ロボット開発のための実証実験や、業務の効率化とサービスの質の変化を可視化することができるデータ基盤の構築を進めていきます。
また、介護ロボット導入により、支援の質の向上につながった優良事例などの情報を発信します。
併せて、生産性向上による介護の仕事の魅力を発信することで、人材確保につなげていけるよう取り組んでいきます。
こうした取組により、介護現場の生産性向上を後押しすることで、持続可能な介護サービスの提供に努めてまいります。

大村悠

まず、今回、介護現場の生産性向上という言葉を使いましたけれども、生産性という言葉は、現場にとって抵抗を感じていることは重々承知をしています。その上で、生産性向上というのは、ただ効率化、省力化ということだけではなく、事務作業の時間が短縮することによってケアを受けられる時間が充実する、データを有効活用することによって質のよいケアを受けられるようになるなど、事業者側からだけではなく、利用者にとってもメリットを実感できる取組につなげることが重要だと考えています。
生産性という言葉自体が、現場にとって実効性を高めるためにいいものなのか、そういったことも含めて検討して、介護現場の改善、介護業界への取り組みを進めることを要望したいと思います。
神奈川県、また日本全体で世界的に高齢化が進んでいる中で、介護は課題が山積しているとともに、可能性も秘めていると考えています。介護需要に対応するための体制をつくっていく取組を進めていくとともに、民間事業者も含めて、神奈川県の介護の魅力発信、プロモーションを進めて、ブランディングをすることで、介護分野で神奈川県が先頭に立っていくことを期待したいと思います。

自由民主党 神奈川県議会議員:大村 悠

関連記事

TOP