令和7年

保育士のカスハラ対策【令和7年第1回定例会】

会議日:令和7年3月18日【厚生常任委員会 質問】答弁要旨

「保育士のカスハラ対策」

大村悠

保育士におけるカスタマーハラスメントについてお伺いします。

保育所では、保護者から理不尽な要求を受ける、いわゆるカスタマーハラスメントという状況が広がっており、対応に疲弊し辞めてしまった保育士も少なくない、そういった声も現場から聞いています。
まず、こうした保護者からの理不尽な要求、いわゆるカスタマーハラスメントの実態というものを県ではどのように把握しているのか。
また、現場から声を聞く場はあるのかお伺いします。

次世代育成課長

県として統計を取っているわけではありませんが、職員が保育所に監査に行った際に、園や保育士が保護者の対応に難しいと感じる場面が多くあるというご相談があるという話はよく伺っています。

例えば、保護者から子供の服が汚れないようにしてほしいですとか、あの保護者は駐車場で車の止め方が下手くそなので注意してほしいとか、おおよそ保育士にとって不可能なこととか、あと保育に直接関係ないことを言われたといったようなことがあるそうです。

大村悠

事例を出してもらいましたが、共働きの方々を中心に保育士も子どもたちを守っていく中で、業務以外の要望やクレームというものが入っているということは県も把握しているということで認識をさせてもらいました。
そういった状況の中で、県としては、保育所、また保育士の皆さんにどのような支援をしているのかお伺いします。

次世代育成課長

保護者の子育ての悩みに寄り添ってアドバイスするといったことも保育所の大切な役割の一つであり、保護者からこういった理不尽な要求をするという背景には、保護者の育児に対する困り感が隠れているといったようなケースもありますが、保育園としてはできないことはできないと毅然と対応することが必要な場面というのもあるというふうに考えています。
こうした考えから、県では、中堅保育士向けの研修のうち、保護者支援をテーマとした研修を毎年実施しているわけなんですが、その中で保護者と話をする際の心構えですとか、保護者から困り事を聞き出す手法など、ケースワークについての専門的、技術的な研修というのを行っています。
また、保護者対応に苦慮している保育士に対しては、県のホームページでハラスメントに悩む方やメンタルヘルスについての様々な相談窓口を紹介しているところです。

大村悠

研修を通じて、そういった保護者対応している県の取組については理解しますが、それだけでは対応できないことも十分あると考えられます。
また相談内容について、県民が使える相談窓口ということで設けているんですが、相談内容は、相談窓口から課に、保育所、保育士に関する相談、情報の共有や連携、把握する手段ってあるんですか。

次世代育成課長

問い合わせれば一般的なことは教えてもらえると思いますが、県の機関じゃなくて国の機関だったりするので、具体的に今現時点ではフィードバックはもらっていないという状況です。

大村悠

現場が疲弊しているということをまず理解してもらうために連携を図ってもらいたいと思います。

また、カスハラの実態、その原因が何なのか、スキルの課題なのか、また保育所としての対応なのか、また保護者の皆さんに理解してもらわなければいけないものなのか、そういった状況をしっかりと把握した上で、県として保育所、保育士さんたちをどう守っていくかということをしっかりと検討していただくことを要望して、この質問を終わります。

自由民主党 神奈川県議会議員:大村 悠

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