令和8年

高齢者の消費者被害から守る取り組みについて【令和8年第1回定例会】

議会日:令和8年3月4日【 防災警察常任委員会 質問】答弁要旨

「高齢者の消費者被害から守る取り組み」

大村悠

消費者被害防止の取組状況についてお伺いします。

高齢者支援啓発事業費として3,500余万円が計上されておりますが、まず、この事業の目的や内容について確認をしたいと思います。

消費生活課長

近年、高齢者を狙った悪質な点検商法などによるトラブルの増加によりまして、高齢者からの相談も増加しております。令和6年度の高齢者からの苦情・相談件数は約2万件で、全体の約3割を占めているという状況でございます。
こうしたことから、この事業の目的は、喫緊の課題である高齢者を消費者被害から守るための取組を展開していくことでございます。

また、事業の内容でございますが、高齢者を点検商法などの消費者被害から守るため、見守りネットワーク構築を目的とした市町村への支援や、県警察との連携による啓発事業、弁護士による消費者トラブルのバックアップ相談などを行っていくものでございます。

大村悠

今の答弁の中でも高齢者の方、点検商法というワードがありましたけれども、その点検商法に関する相談の状況についてはどうなっているかお伺いします。

消費生活課長

令和7年度の状況についてでございますが、令和7年4月から12月までの間に県内の消費生活相談窓口に点検商法に関する苦情・相談が1,932件寄せられているというものでございます。
この件数は過去最多を記録いたしました昨年度の同じ時期と比べて若干減少はしておりますが、相談が急増する前の令和4年度と比較すると約2倍に増加しているという状況でございます。
引き続き点検商法に対する十分な警戒が必要な状況でございます。

なお、契約者を年齢別に見てみますと、65歳以上の高齢者が全体の7割以上を占めているという状況がございまして、高齢者が主な被害者となっている状況は変わってございません。

大村悠

高齢者を中心に被害対策を進めていくということで答弁がありました。
その中で、点検商法等からの被害から守るために、市町村の見守りネットワーク構築に向けた伴走支援を行うということですが、見守りネットワークとはどういったものなのか、お伺いします。

消費生活課長

見守りネットワークとは、民生委員や地域包括支援センターなどの福祉関係者と市町村の消費生活行政の担当者が協力して高齢者の日常生活を見守りながら、契約トラブルや悪質商法などの問題を早期に発見いたしまして、確実に消費生活相談につなげる仕組みのことでございます。

県内では、鎌倉市のみに設置されているという状況でございますが、高齢化が進む中におきまして、こうした仕組みを県内全域に広げていきたいと考えてございます。

大村悠

この見守りネットワーク、今、鎌倉のみということでしたけれども、これまでも県として様々な伴走支援、取り組んできたと思いますが、どういったことをこれまで取り組んできたのか。

消費生活課長

今年度から新たに開始した事業なんですが、今年度、市町村の見守りネットワーク構築にノウハウを持つ事業者と協力いたしまして、市町村や福祉関係者などを対象とした研修を実施しております。

この研修では取組の重要性について理解を求めまして参画していただけるように働きかけるなど、市町村の実情に応じた取組を行っているというものでございます。
その結果、具体的に1市がネットワークの構築を予定しているという状況でございまして、ほかにも2市が設置に向けて前向きな姿勢を示すなど、成果が徐々に現れてきているという状況でございます。

大村悠

1市が構築に向けて進めている、2市が検討中ということですが、具体の市名は申し上げられますか。

消費生活課長

現時点で市のほうがこれを正式に表明しているわけじゃないので正式には申し上げられませんが、構築を予定している1市は政令市でございます。あと、検討している2市につきましては、湘南地域と県央地域の市町村でございます。

大村悠

見守りネットワーク構築促進に向けて、今検討している3市以外にも構築を進めてもらいたいと考えているところですが、来年度どのような支援をしていこうと思っているかお伺いします。

消費生活課長

来年度は今年度の取組の成果を踏まえまして、積極的に福祉の見守り活動を行っている市に対しまして、引き続き見守りネットワーク設置のメリットを説明してまいりたいと考えてございます。

さらに、福祉部局など関係部局との連携を含めた研修の実施や、設置要綱案の作成支援など実務的な事項を含めた構築支援を行い、県内における見守りネットワークの増加を目指していきたいと考えてございます。

大村悠

この見守りネットワークというものは確実に相談につなげていくことが重要だと思いますが、そもそもこういった被害を発生させない防止の観点からは注意喚起も重要だと思います。
注意喚起についてはどのような内容を予定しているのでしょうか。

消費生活課長

10月のかながわ消費者週間をはじめといたしまして、県警察と連携した消費者トラブルの未然防止を目的とした啓発イベントの開催のほか、イベントの内容を新聞記事、フリーペーパー、テレビ番組、SNS、ユーチューブ、県のホームページなど様々な媒体を通じまして、県民の方に
広く幅広く情報発信していく予定でございます。
また、イベントの実施期間を中心にいたしまして、多くの県民の皆様が利用されている駅や鉄道、バスなどの公共交通機関における広告を展開することで、より広い層への啓発を図っていきたいと考えてございます。

大村悠

分かりました。見守りネットワーク、また注意喚起等の具体な事業について確認させてもらいましたが、今後、高齢者を中心に消費者被害から守っていくためにどのような考えで施策を進めていくのでしょうか。

消費生活課長

高齢者を消費者被害から守るためには、高齢者自身だけではなく、御家族や地域の福祉関係者など幅広い関係者を巻き込んでいくことが重要だと考えてございます。
そのためにも、今後も県内での見守りネットワーク構築を支援していくということとともに、県警察と連携した幅広い啓発活動を展開することで、高齢者の御家族など若年層も含めました県民全体で高齢者の消費者被害を未然に防ぐ意識を高めていきたいと考えてございます。

また、消費者トラブルに巻き込まれた高齢者から相談があった場合には、相談員が丁寧に助言を行うということのほか、消費者問題に詳しい弁護士によるバックアップ相談につなげることで、問題解決を図ってまいりたいと考えてございます。

大村悠

それでは、要望を申し上げます。

消費者トラブルに遭ったとしてもその認識が乏しかったり、自ら解決したり、助けを求めることが困難であることも想定をされます。

また、高齢者を狙った悪質な事業者が多いことも事実であります。

被害の未然防止、拡大防止に向けて、御家族や地域の関係者など周囲の方と共に、高齢者、また若年層への周知も含めての事業と考えておりますので、しっかりと取り組むことを要望して、質疑を終わります。

自由民主党 神奈川県議会議員:大村 悠

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