令和8年

事故状況のデータ記録をデジタルで効率化について【令和8年第1回定例会】

議会日:令和8年3月18日【 防災警察常任委員会 質問】答弁要旨

「事故状況のデータ記録をデジタルで効率化」

大村悠

私からは、警察本部関係の、先日、見学をさせてもらいましたモービルマッピングシステムについて質問いたします。

交通事故が発生した際、事故の状況を詳細に計測し図面化する必要があり、そのための交通規制が場合によっては長期間にわたり、渋滞が発生することもあると聞いております。
これらを解決するための計測機材としてモービルマッピングシステムを導入したということなので、その活用状況等についてお伺いします。

まず、神奈川県警察に導入されているモービルマッピングシステムとは、どのようなものであるのか説明してください。

交通捜査課長

本県では、令和6年10月にモービルマッピングシステムを導入いたしました。
モービルマッピングシステムとは、警察車両に搭載した高精度なセンサーを用いて、走行しながら道路形状などのデータを記録して、交通事故の捜査に利用するための図面を作成することができる測量システムのことです。

大村悠

このシステムの導入経緯、背景についてもお伺いします。

交通捜査課長

本県では、昭和44年から車両に搭載されたステレオカメラと呼ばれる機材を用いて、道路形状や事故現場の痕跡を撮影していましたが、このカメラを使う際には道路を規制し、カメラを搭載した車両を停止させて撮影を行うために、交通規制に要する多くの警察官が必要となり、交通渋滞が発生しやすいといった問題がありました。

そこで、渋滞による道路利用者の負担を軽減するとともに、警察官の業務負担の軽減の観点からモービルマッピングシステムを導入することといたしました。

大村悠

昭和44年からステレオカメラを導入して撮影等をし、図面化を進めてきたということですが、その中で、交通規制、また、警察官の業務負担という背景があり、このシステムを導入したということで、今確認させてもらいました。
このモービルマッピングシステムとこれまで使用してきたステレオカメラとの違いについて確認をします。

交通捜査課長

モービルマッピングシステムは、車両に搭載して走行しながら道路のデータを取得することができる測量システムのため、これまで活用されてきたステレオカメラによる測量システムと比べて、より短時間で、交通を遮断することなく測量が可能となります。

また、ステレオカメラは、道路を規制しながら10メートルごとに車両を停止させ、道路のデータを取得する必要がありますが、モービルマッピングシステムは、走行させながら測量させることができることが特徴となります。

大村悠

このモービルマッピングシステム、他県でも導入されているということは承知をしていますが、本県と他県の導入しているシステムの違い等があればお伺いします。

交通捜査課長

本県と他県で導入しているもモービルマッピングシステムの大きな違いとして、他県に導入されているものは、上空から平面で見たような二次元的な画像としてのデータ取得となります。

一方、本県のものは、二次元的なデータと併せて三次元点群データと言われる立体的なデータ取得が可能であり、これにより道路の遮蔽物が運転手の視覚に及ぼした影響なども確認することができるので、交通事故の捜査において極めて有効となります。
また、他県のモービルマッピングシステムにはない事故位置推定システムと呼ばれる衛星の電波が届かない場所でも正確な位置データの取得ができるシステムを搭載しております。

大村悠

本県のものがより優れているということで、三次元点群という仕組みの中で撮影できるということで、メリットについても今、確認をさせてもらいました。
本県に導入されているモービルマッピングシステムはどのぐらいの精度で計測できるものなのでしょうか。

交通捜査課長

本県のモービルマッピングシステムには、複数の人工衛星からの信号を利用して現在地を測定するGPS測量機が搭載されています。この測量機を用いることで、誤差15センチメートル以下の精度で計測することが可能です。

大村悠

本システム導入されて以降、どのぐらいの計測の実績があるのでしょうか。

交通捜査課長

令和8年1月までに、交通事故の発生が多いとされる交差点636か所のほか、県内の主要幹線道路を中心に約300キロメートルの計測を行っております。

大村悠

このモービルマッピングシステムにつきましては、交通事故が発生した際に事故の状況等を把握するために活用しているということですが、また、この交通事故が発生のない通常時においてはどのように運用しているのでしょうか。

交通捜査課長

通常時においては、地図データを蓄積するために、警察署からの要望などを踏まえ、事故の発生が予想される交差点や路線の計測を進めております。

大村悠

このモービルマッピングシステムにつきましては、警察官の業務、負担軽減だけではなく、県民の皆様にとっても交通規制が不要ということで、また渋滞も発生しないということで、活用が期待されているところですが、今後の活用方針等についてお伺いします。

交通捜査課長

県内の交通事故の発生が多いとされる交差点や主要幹線道路の計測を引き続き計画的に進めることにより、交通事故現場における実況見分等の警察活動の効率化を進めるとともに、事故に伴う渋滞の緩和により、県民の皆様への利便性の確保に資するよう努めてまいります。

大村悠

それでは、この質問の要望を申し上げます。

昨年、県内では2万件を超える数の人身交通事故が発生しています。
交通事故が発生すると現場での実況見分などの捜査活動のために、事故現場周辺の交通規制が必要となることはやむを得ないものでありますが、その規制が長時間に及ぶと渋滞による道路交通の混乱が発生し、結果として、県民の負担が大きくなることとなります。
その点、モービルマッピングシステムは、従来のステレオカメラと比較して、交通事故現場の計測がより詳細かつ短時間に実施でき、現場の交通規制時間を短縮することが期待をされています。

県警察では、交通事故防止に努めることはもちろんのこと、事故が発生した際にはモービルマッピングシステムを有効活用して、交通事故、事件捜査を推進し、県民の利便性の向上にも努めていくことを求めます。

自由民主党 神奈川県議会議員:大村 悠

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