「県立海洋科学高校」と「県立平塚農商高校」を視察
海洋科学高校、令和4年から学科改編があり、船舶運航科・水産食品科・無線技術科・生物環境科の4つの全日制の課程があります。
上級無線従事者の養成校は関東地区では唯一の学校であり、今後は船舶料理士の養成校を目指しているなど、水産・海洋関連業界をはじめとして技術を活かして将来活躍できる人材の育成を進めています。
また、商品開発として缶詰や魚醤もつくったり、研究と両立した栽培漁業など、県内の水産業にとって重要な取組を高校で取り組まれています。
実際に漁船にも乗せていただいたり、操縦シミュレーションを体験させてもらったり、設備と学びの深さを感じましたが、定員割れが目立つ学科もあり、学校の魅力発信には課題があります。
平塚農商高校は、平塚農業高校と平塚商業高校が再編統合され、設置された学校です。
農業の知識
今日は野菜や果物の生産現場だけでなく、6次産業化の取組としてのパン作りの様子を見たり、また県警と山崎製パンと本校が協力して開発された商品の説明などがありました。果樹園を見ても、試行錯誤の研究の様子が垣間見え、高校の中でこうした実験、体験をできることは有意義なものだと改めて感じました。
また生産物をより良いものに生産するだけでなく、商業的な視点で出口を考え、販売に向けた調査研究ができるのも、農商の強みです。「手に職を」つけることが今後さらに求められてくる時代にあって、こうして学校生活の中で実学を学べることの重要さは、これまで私が取り組んできたキャリア教育の推進と考え方は同じです。
知識をつけることはもちろん大事であるし、その知識を活かす知恵も大事です。
そのためには、実体験が欠かせないと思っている中で、県立高校で環境を整備できていることは誇りに思います。もちろん課題もありますが、一人ひとりの個性や可能性を広げる学びを展開していくにあたって、実学をこれからも大切にしていきたいと思います。どちらも、学びを通じて、収益を上げることの大変さと難しさを感じられる場があります。
また、学校だからこそできる挑戦や活動ができるのも良いことです。コロナ禍でなかなか外部との連携ができなかった時期を乗り越えて、地域の資源や外部の力を借りながら、県立学校の魅力、強みを活かした教育環境づくりにこれからも向き合っていきたいと思います。