安売りをしたくない
旅行会社で感じた、悔しさ
私はかつて、旅行会社でインバウンドの仕事をしていました。いわゆる「爆買い」というキーワードがトレンドになっていた時です。外国のお客様が日本のものを買いに来てくれる。それ自体は嬉しいことでした。でも正直、悔しさがありました。
日本人が長い時間をかけて丁寧につくり上げてきたもの、性能が高いものが、安売りされているような感覚があったのも事実です。
「日本を安売りしたくない」。その思いは、今も変わりません。
稼げていない現実と、経済の危機感
失われた30年と言われます。かつて世界で戦えた産業が縮小し、補助金ありきで事業を組み立てる構造が続いてきました。観光客は来ているけど、地域にお金が落ちない。消費につながっていてもその実感がわかない。
私が一番もどかしく感じるのは、「行政に経済の危機感に温度差がある」ということです。大消費地という地理的利点もあり、何とかなってしまっている、だから変わらない。でも本当に何とかなっているのでしょうか。地域の産業の状況、担い手の不足などの現実から、目を背けてはいけないと思っています。

金沢の海、横浜の農——資源はある
金沢区には漁業・釣船業があります。横浜には農業があります。神奈川にも、世界に通用する資源や確かな魅力があります。
問題は、その価値を、より「稼ぐ力」にできていないことであると考えています。素材はあるが、収益が地域に還元されていない。頑張っている生産者や事業者がいるのに、所得の向上につながる仕組みになっていない。これが現状だと感じています。
ブランド化・高付加価値観光・輸出支援へ
だからこそ私は、安売りではなく「本物の価値を届ける」観光・経済政策を進めたいと考えています。
農業・漁業のブランド化を加速し、付加価値を高めた商品・体験として発信する。高付加価値観光をつくり、来た人に地域でお金を使ってもらえる仕組みをつくる。さらに輸出支援で、神奈川の魅力を海外の市場へとつなげていく。観光で稼いだ財源を、地域のインフラや担い手育成に再投資する好循環を生み出すことが目標です。

地元で働き、地元で生きていける神奈川へ
「頑張る人が、頑張れる社会へ」。これは私が政治活動の中で大切にしている言葉です。頑張れば必ず報われる、とは言い切れません。でも頑張った先に、本来の目的以外の達成や出会いが生まれることがある。そういう可能性の扉を、社会として開いていくことが大切だと思っています。
地元で働ける雇用を神奈川から生み出す。地域の資源から本物の価値をつくり、それが地域に還元される経済をつくる。その実現に向けて、これからも取り組んでまいります。
神奈川県議会議員:大村 悠
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