運動できる場所が減っている今
私は小さい頃から運動が大好きで、家の前でボールを投げたり、サッカーやバスケットをしたり、一人で壁当てをして遊んでいました。
父や兄とキャッチボールをしたり、公園でノックをしてもらったり、とにかく毎日のように体を動かしていた記憶があります。
そんな経験をもつ私から今のまちを見たとき、「運動やスポーツがとても窮屈になってしまった」と強く感じています。
ボール遊びが禁止されている公園も増えてきており、外で自由に遊べる場所が減っているのです。
一方で「最近の子は家でゲームばかりしている」といった声もよく耳にします。
でも、それはこどもたちのせいだけではなく、遊べる場所や選択肢が奪われてしまっていることにも原因があるのではないでしょうか。
背景にある“声”と現実
公園でこどもたちが遊んでいる声がうるさい、砂埃が迷惑だといった近隣住民からの苦情も増えています。
私が中学生の頃に使っていたグラウンドも、そうした声から制限が強まりました。
荷物を置くコンテナは撤去され、夜の練習時間も短縮され、バッティングも制限されるようになり、思うように野球ができなくなってしまいました。
そうした事例は他の地域でも多く聞かれます。徐々に、しかし確実にこどもたちの活動の幅が狭まりつつあります。
こどもたちの「機会」を守りたい
私自身、運動やスポーツを通じて身体だけでなく心も鍛えられ、多くの仲間と出会うことができました。
もちろんそれがすべてではありませんが、その経験が今の自分をつくる大きな要素になったことは間違いありません。
だからこそ、今のこどもたちが同じような経験をする機会が失われていることに対して、大人として申し訳なさを感じていますし、その「場」や「時間」を守ることが自分の使命だと感じています。
理解と工夫で、公園の未来を
場所を守るには、設備や制度といった“ハード面”だけでなく、地域の方々の理解や使い方の工夫といった“ソフト面”も不可欠です。
以前の記事でも、施設の収益化や有効活用の必要性について触れました。
↓記事はこちらから↓
【スポーツ環境の未来を守るために】
しかし、騒音や砂埃に対する苦情がある中で、ただ施設を維持すればよいという話ではありません。
どうすれば「遊びたい側」と「静かに暮らしたい側」の両方が納得できるのか、その接点を見つけていく必要があります。
反対の声があると、行政としてはどうしても“やめる”判断をしがちです。けれど、それではこどもたちの未来が守れません。
根本にある問題に向き合い、理解を広げ、合意をつくる。
そして、公園が地域にとってもこどもたちにとっても“誇れる場所”になるような工夫を、一緒に考えていきたいのです。
声を聞かせてください
これまでの制限やルールの背景には、必ず理由があります。
それを否定するのではなく、どうすればもっと良くなるかを一緒に考えていくことが大切だと思っています。
こどもたちのための居場所をつくること。
そして、住みやすいまち・未来に希望がもてるまちをつくること。
その両立に挑戦するためには、多くの方からの声が必要です。
さまざまな立場の方とつながりながら、「誰もが前向きに共存できるまち」を一緒に育てていけたら嬉しいです。
ぜひ、あなたの声を聞かせてください。
神奈川県議会議員:大村悠