厚生常任委員会として、島根と鳥取へ視察に行ってきました。
【邑南町役場】
まず最初は、邑南町役場。
邑南町は、「日本一の子育て村」を掲げており、10年前から充実した子育て支援に取り組んできました。
町内のお店で使える「子育て支援ポイント」、当時はあまり広がっていなかった結婚支援として「出会いのサポーター」など、先進的な取り組みについての説明がありました。
また、10年の取り組みの次のステップとして、「地域での子育て」と「子育ち」をキーワードに取り組むとのこと。
子育てではなく、子育ち、という考えはわかりやすく勉強になりました。
神奈川県でも、こどもの意見表明の場の創出など取り組んでいますが、引き続き議論をしていきたいと思います。
(邑南町「日本一の子育て村を目指して)
https://www.town.ohnan.lg.jp/www/genre/1000100000138/index.html
【邑智病院】
公立病院として、健全経営を続けている邑智病院へ。
時間当たりの付加価値を高める取り組み、また健全経営をするためには削減ではなく投資という考え。
削減をすれば、一時的には改善が図れますが、持続可能ではない。適切な投資を続けることによって、経営力が強くなる。実績を踏まえたお話だったのでとても説得力がありました。
また、人材確保については、中学生へのアプローチをしているとのこと。高校選び、資格の取得など、進路を考えるためには中学生の頃から仕事を知り、学んでいくためのキャリア教育の重要性を再認識しました。
(公立邑智病院)
https://www.ohchihospital.jp/
【中村ブレイス株式会社】
義肢装具を製造している中村ブレイスさんへ。
以前、幕張メッセで開催されていたフォーラムで一度ご挨拶させていただきましたが、はじめて会社へ訪問。
病院からの処方箋を通じて、義肢をオーダーメイドでつくる。
見た目の本物そのもので、技術力の高さは圧巻です。
また、石見銀山の世界遺産登録にご尽力され、今でも古民家活用など、まちづくり、地域貢献活動にも取り組まれています。
パラスポーツの支援にも取り組んでいるお話をお聞きしましたが、スポーツ用の義肢は保険適用されないことから、費用的に厳しい状況が続いています。企業等と連携をして、障がいがあってもスポーツや文化に挑戦できる環境づくりに取り組んでいきたいと思います。
(中村ブレイス株式会社)
https://www.nakamura-brace.co.jp/
【和光産業株式会社】
続いて、障がい者雇用に精力的に取り組んでいる和光産業さんへ。
コンクリート事業を中心としながら、自立支援、デイサービス、グループホームなどなど福祉に関わる事業をほとんど網羅されています。
だからこそ、職員同士の連携ができており、利用者の状況に応じて、利用施設を変更したり、戻ったり、一人ひとりに寄り添ったサービスを提供しています。
神奈川県では障がい者雇用率が芳しくありませんが、障がい者雇用の前にまず経営であること。
また就労・就職に向けた取り組みとしては放課後等デイサービスとの連携は欠かせないというお話は神奈川県でも活かせるものとして、向き合っていきたいと思います。
また、こうして網羅することは難しいにしても、それぞれの取り組みや団体が連携をして、地域として社会として一人ひとりに寄り添ったサービスが提供されるよう、力を尽くしていきたいと思います。
(和光産業株式会社)
https://www.wakoh-pc.co.jp/
【鳥取県聴覚障害者協会】
最終日は、鳥取県聴覚障害者協会さんへ。
日本初、手話言語条例を制定された鳥取県は、その取り組みの手厚さも素晴らしいです。
パラスポーツ、デフスポーツの機運醸成、周知は県内19市町村を全部回って訴える本気度。
また、手話職員の採用、きこえる人に向けた理解促進活動である「あいサポート運動」。
行政、地域、団体など、それぞれが取り組めることのヒントをたくさんいただきました。
神奈川県でも、きこえる人、きこえない人、誰もが安心して暮らせる社会づくりに向けて力を尽くしていきます。
(神奈川県聴覚障害者協会)
https://torideaf.jp/
(第11回全国高校生手話パフォーマンス甲子園)
https://www.pref.tottori.lg.jp/315970.htm
福祉、医療と生活の根底を支える政策として、学んできたことを神奈川県の取り組みに活かすとともに、今回の視察先で感じた地元愛、地域貢献の精神を受け止めて、これからの活動につなげていきます。
自由民主党 神奈川県議会議員:大村悠