7月29日、厚生常任委員会の視察として
※ 日本ゼトック株式会社
に行ってきました。
座間総合病院へ
日本に住む外国人が増え、外国人観光客も年々増加しています。
社会全体の国際化が進む中で、医療分野の国際化は遅れてしまっているとの声もあります。
そこで今回、日本初の取り組みである「座間キャンプ民間人医療通訳プログラム」を展開している、座間総合病院に行きました。
医療通訳プログラムの導入の経緯
在日米陸軍座間キャンプ内にあるクリニックは、軍人が優先され、キャンプ内に米国民間人の受け入れに限りがあり十分な医療提供ができない課題があったとのこと。一方で、座間総合病院では、医療通訳者がいないため直接来院する外国人への対応に時間を要する課題がありました。
そこで、兼ねてより交流のあった在日米陸軍から「座間総合病院内に米国側の医療通訳者が常駐をすることができれば、米国民間人の受け入れが可能か」との提案があったそうです。そして、双方の課題解決に向けて、日本で初めてとなるプログラムが始まりました。
導入され、患者・病院側の双方にメリット
現在では、医療通訳者は4名で常時2人体制、月に100名ほどの方が診療されるとのことです。
スムーズな対応ができる、ちょっとしたニュアンスのコミュニケーションをとることができる、また定期的なミーティングを行うことで日頃の改善項目を共有できる、といった双方にとってメリットを感じているとのことです。
医療など専門的な用語や言葉にしづらい症状や気持ちを伝えることは難しく、言語に長けている医療通訳者が常時いることはとても心強いものと容易に想像できます。
患者だけでなく、病院側にとっても重要な取り組みであることから、他の施設での展開に向けても今後向き合っていきたいと思います。
日本ゼトック株式会社
続いて、歯磨き粉を製造している日本ゼトック株式会社へ。
神奈川県では、オーラルフレイルという、歯や口腔の機能改善から健康をつくっていく取組を進めており、関連して視察しました。
コロナ禍あたりで出荷量が減ったものの、金額ベースでは増加しており、歯や口腔への関心が高まり、価格帯がUPしたのでは、そういったお話がありました。
オーラルフレイルとは
健康と要介護の間には、筋力や心身の活力が低下する「フレイル」と呼ばれる段階があり、その手前で、「オーラルフレイル」、いわゆるささいな口の機能の衰えの症状が出てきます。
食事でよく食べこぼすようになった、固いものが噛めなくなった、むせることも増えた、滑舌も悪くなってきた。こうした状態が続くようであれば、それはささいな口の機能の衰え「オーラルフレイル」の可能性があると言われています。
フレイルから続く要介護状態に陥ることなく、健やかで自立した暮らしを長く保つためには、オーラルフレイルに早く気づき、予防や改善に努力することの重要性を訴えています。
県の取り組み
そこで神奈川県では、「オーラルフレイルのチェック項目」や改善プログラム「健口体操」、「オーラルフレイルハンドブック」などを展開しています。
https://www.pref.kanagawa.jp/documents/6679/112.pdf
今日視察をした日本ゼトックさんでも出前授業や研修などをされているとのことで、こうした認識が高まり、気軽にできることから始める。
健康寿命の延伸に向けて、口から健康をつくっていきましょう。