令和7年

富士山火山の降灰対策について【令和7年第3回定例会】

議会日:令和7年12月9日【 防災警察常任委員会 質問】答弁要旨

「富士山火山の降灰対策」

大村悠

富士山火山広域避難指針の改定についてお伺いします。

国は今年の3月に、首都圏における広域降灰対策ガイドラインを公表したとのことですが、具体的にどのようなことが示されたのかお伺いしたいと思います。

応急対策担当課長

国が公表いたしました首都圏における広域降灰対策ガイドラインにつきましては、広域降灰対策基本方針、また国や関係機関、地方公共団体等が連携した対策を検討するに当たっての考え方や注意点を取りまとめたものであります。
そのうち広域降灰対策基本方針では、降灰時においても、できる限り降灰域内にとどまって自宅等で生活を継続することが示されております。

一方で、降灰量が30センチ以上ある地域では、木造家屋が倒壊するおそれがあるため、原則避難としているほか、30センチ以下の地域においても降灰と土石流の危険があるので、命の危険がある場合は避難等の行動をとる必要があるとしております。

また、自宅等での生活を継続するため、降灰時に備えて自助による日頃からの十分な備蓄を行うということや、物資輸送体制の確保なども盛り込まれております。

大村悠

指針改定の内容には、降灰量に応じた避難について記載する旨、示されていますけれども、住民が避難行動をするに当たっての基準といったものはどういったものがあるのかお伺いします。

応急対策担当課長

国のガイドラインでは、降灰量に応じた被害の様相というものを四つのステージに分類いたしまして、対策の手順を整理しております。指針でもこれを踏襲する予定でございます。

具体的に申し上げますと、ステージ1では、降灰量が微量から3センチ未満としておりまして、自宅等での通常の生活を継続することとしています。ステージ2とステージ3につきましては、降灰量が3センチから30センチという状況、それから備蓄を活用して自宅等で生活を継続するということは共通しておりますが、物資不足やライフライン等の障害が長期化し、備蓄だけでは自宅にとどまることが困難となった状況では、ステージ3になりまして、状況に応じて生活可能な地域へ移動することを検討いたします。

最後に、ステージ4では、降灰量30センチ以上で、先ほども申しましたが、木造家屋倒壊のおそれがある地域、または降灰の土石流が想定される範囲としておりまして、原則として避難するということとしております。

大村悠

答弁の中でも度々出てくる備蓄が被災生活において重要だということは、言うまでもありませんが、降灰の特性を踏まえた備蓄強化について、具体的にはどのようなものが必要と考えているのかお伺いします。

応急対策担当課長

できる限り自宅等にとどまって生活を継続するため、国のガイドラインでは地震などの災害と同様の備蓄をしておくほか、屋外での移動、それから除灰作業に備えまして防塵マスクやゴーグル、それから清掃用具などの降灰対策用品も確保しておくことが望ましいとしております。

大村悠

降灰対策につきましては、県民に対する普及啓発も重要だと認識をしていますが、どのように啓発を図っていくのかお伺いします。

応急対策担当課長

県民の皆様への普及啓発につきましては、令和5年1月に富士山噴火の避難対策について正しく理解していただくため、溶岩流や降灰の影響範囲、それから備えておくべき備蓄品などについて取りまとめました富士山火山防災マップというものを作成しまして、これまで県のホームページに公開するとともに、溶岩流の到達が予想される市町を中心に配付してまいりました。
県としましては、引き続き防災マップのほか、かながわ防災パーソナルサポートを活用いたしまして、広く普及啓発を図ってまいります。県民一人一人の自助につなげていきたいと考えております。

また、現在、富士山火山防災対策協議会では、降灰に対する備え、それから必要な行動などのより詳細な検討、これを進めておりますので、その結果につきまして県内市町村に共有をしていくほか、防災マップに反映するなど、普及啓発に資する取組というものをさらに充実化を図っていきたいと考えております。

大村悠

今回、指針の改定ということで、県としてはさらなる取組を強化していくということですが、その有効性を確保するためにも、県民の皆さんへの周知啓発についてはより一層力を入れてもらいたいと思います。

今回、県の指針を改定することとしていますが、降灰対策にはまだまだ課題が山積していると考えております。
県は富士山火山に伴う降灰対策を進めていく上で、今後どのように取り組んでいくのかお伺いいたします。

応急対策担当課長

国のガイドラインの公表を踏まえまして、降灰からの避難につきましては、指針の改定によって考え方や留意事項について整理をしているところでございます。

一方、膨大な火山灰の処理、これも様々な降灰対策を円滑に行うための輸送、移動手段を確保するための道路形態の方法については課題を残していると認識しております。
そのため県といたしましては、富士山火山防災対策協議会をはじめとして庁内関係部局や市町村で構成する富士箱根火山対策連絡会議、それとこのワーキンググループの検討を踏まえまして、降灰に係る諸課題について対応策を検討し、富士山の火山対策につなげていきたいと考えております。

大村悠

それでは要望を申し上げたいと思います。

富士山火山の降灰は、本県をはじめ首都圏に甚大な影響を及ぼすおそれがあり、広域降灰対策は極めて重要であります。

県の広域避難指針には、国のガイドラインを反映していますが、実際の避難運用には依然として課題が多いと認識をしております。降灰量に応じた避難行動の基準提示、降灰の特性を踏まえた備蓄強化等の情報を県民に分かりやすく提供し、指針の実効性確保に向けて着実に取り組むことを要望いたします。

自由民主党 神奈川県議会議員:大村 悠

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