令和7年

ベンチャー支援について【令和7年第2回定例会】

議会日:令和7年7月2日【 デジタル・新産業・健康特別委員会 質問】答弁要旨

「ベンチャー支援について」

大村悠

ベンチャー支援の取組についてお伺いしたいと思います。

県経済を牽引するベンチャー企業の創出と成長を促進するために、県ではこれまでも様々な支援事業を実施してきたということで、報告書にも記載をされておりますが、その中で、まず、ベンチャー企業の成長促進に向けて、SHINみなとみらいはどのような位置づけの拠点でどういった支援を進めてきたのか、確認したいと思います。

ベンチャー支援担当課長

SHINみなとみらいは、県経済の活性化に向けて有効なベンチャー企業の成長促進を行う拠点と位置づけております。

SHINみなとみらいでは、主に起業後のベンチャー企業に対しまして日常的に業務を行う場を提供するとともに、投資家や金融機関、大企業や行政機関など、ベンチャー支援に係る様々な関係者が参画するコミュニティーを形成しまして、資金調達や事業連携など事業の拡大に向けたサポートを行っております。また、このSHINみなとみらいでは、ベンチャー企業の支援プログラムを提供しておりまして、具体的には、社会課題の解決に取り組む育成期のベンチャー企業を対象に伴走支援を行いますかながわ・スタートアップ・アクセラレーションプログラム、通称KSAPと、成長期のベンチャー企業と大企業等の連携を促進しますビジネスアクセラレーターかながわ、通称BAKなどを実施しております。

大村悠

ベンチャー支援としてこれまでも長きにわたってやってきたわけですが、神奈川県が支援をして大きな企業をつくっていくということもそうですし、あわせて、行政課題、社会課題を解決していくための活動を進めている団体等への支援という観点からも、ベンチャー支援の意義を感じています。

先ほど御答弁いただきましたかながわ・スタートアップ・アクセラレーションプログラム、KSAPにおいては、社会課題の解決に取り組むベンチャー企業の支援をしているということですが、この支援の内容を具体的に確認させていただきます。

ベンチャー支援担当課長

かながわ・スタートアップ・アクセラレーションプログラム、KSAPでは、社会課題の解決に取り組んでいる企業に対しまして、事業の推進や拡大に向けて必要な知識や技能等を獲得できる講座の開催ですとか、あと、専門家による助言、相談等の伴走支援を年2回ほど行っております。

上半期に行う伴走支援につきましては、起業間もないベンチャー企業を対象としまして、顧客から寄せられる課題の解決につながる製品やサービスを具体化させるための支援を行っております。
一方、下半期に行う伴走支援では、起業後数年が経過し、全国での事業展開を目指すなど、成長意欲のある企業に対しまして資金調達や人材獲得、組織体制を整備するための支援を行っております。

大村悠

上半期、下半期、それぞれの支援内容について答弁がありましたが、そういった支援を進める中でこれまでにどういった成果があったのかということと、過去にはどういった企業を支援して成長を確認しているのか、具体例をお伺いしたいと思います。

ベンチャー支援担当課長

このKSAPでは、昨年度までの8年間で83社を支援しまして、資金調達額が9.4億円、業務提携677件、メディア掲載1,045件という成果が上がっております。また、具体的な事例等ございましたが、例えば、子育て家庭における習い事の送迎の負荷の解消に向けまして、タクシー会社と連携して子供専用のシャトルを運行しているHAB社がございます。この会社につきましては、県の支援を受けまして無償で送迎シャトルを運行する実証実験を行った後、5,000万円の資金調達を行いまして、現在、横浜市、川崎市、平塚市などの県内で運行するとともに、県外におきましても事業を展開しております。

ほかにも、介護人材の未病改善を図り、職場への定着を支援する事業を行うきゃりこん.com社は、県の支援を受けまして大手介護事業者、ニチイケアパレスさんですが、こちらでの実証を行ったところ、介護職員の離職率が大幅に低下するなどの効果を上げまして、5,000万円資金調達を行うとともに、事業拡大に向けて取り組んでいるところでございます。

大村悠

今成果ということで、具体的な数字について答弁がありましたが、このベンチャー支援を取り組むに当たって、企業等の業績を伸ばしていく成長というのも大事だと思いますし、一方で、従業員数、雇用者数を県内で増やしていくという観点も重要だと思います。
成長の判断基準として、従業員数、雇用者数は把握していますでしょうか。

ベンチャー支援担当課長

先ほどKSAPに参加したベンチャー企業さんなどから、アンケート調査のほうを行っておりまして、把握のほうはしております。
例えば、日本酒1合缶事業を展開する株式会社Agnavi様は、海外展開をするなど、支援開始時には5名程度の従業員でございましたが、現在、20名程度に増えているとなっております。また、AIを活用したアプリ開発等を行う株式会社EFFICIENTにつきましても、当初1人で事業を開始しましたが、現在、10名程度まで増えています。 その他、確認しましたが、おおむね増えているという方向は確認しております。

大村悠

県として支援をしていくからには、そういった状況についても都度把握してください。
そういったデータ、数字を基に今後の政策の立案に生かしていただくことを求めます。
また、ベンチャー企業の成長段階の支援であるビジネスアクセラレーターかながわ(BAK)においても、社会課題の解決につながる支援をしていると思いますが、内容を確認したいと思います。

ベンチャー支援担当課長

ビジネスアクセラレーターかながわ、通称BAKでは、ベンチャー企業の成長を促進するために、ベンチャー企業と大企業との連携、いわゆるオープンイノベーションを促進しております。
県といたしましても、ベンチャー企業や大企業の力で社会課題の解決に取り組んでいくことは重要だと考えておりますので、令和元年度から事業を継続しております。この事業では、脱炭素推進や医療、未病、子育て、観光、地域活性化など、県の重要課題や社会課題の解決につながるベンチャー企業と大企業の連携を創出しまして、新たな製品、サービスの開発や開発した製品等の実証実験を支援しております。

大村悠

オープンイノベーションということで、大企業とベンチャー企業がマッチング、連携をしていくについて、今答弁をいただきました。
社会課題の解決を考えたときに、行政の役割も重要になってくると考えております。 行政課題の解決という新しい観点でベンチャー企業と自治体の連携も促進していく必要があると考えますが、そういった支援については、どのようなことを実施するのかお聞かせください。

ベンチャー支援担当課長

今お話しありました社会課題解決に取り組むベンチャー企業からは、自治体とも連携しながら自らの事業を進めていきたいという声もあり、これまでもSHINみなとみらいを活用しながらベンチャー企業と県や市町村の関係部署をつないできたところではございました。
そうした中、今年度からはより一層自治体とベンチャー企業の連携を促進するために、新たに自治体とベンチャー企業のマッチングを支援していく取組を開始したところでございます。

大村悠

ホームページを拝見しますと、自治体がテーマを提示して、それに対してベンチャー企業が解決できるといったマッチングだと思うんですが、この自治体が提示しているテーマはどういった形で設定されたのか、各所管課からテーマが募集されていますが、どういった形でこの27テーマを設定したか、お伺いしたいと思います。

ベンチャー支援担当課長

こちらにつきましては、県庁の全所属及び全市町村に対しまして、ベンチャー企業と連携して課題解決に取り組みたい課題などを募集して、27件ですか、エントリーがあったテーマでございます。

ちょっと追加しますと、エントリー後には、産業振興課と委託した事務局のほうでエントリーした部署にヒアリングを行いまして、募集に当たって  な提案が集まるような、テーマのブラッシュアップも併せて行ったところでございます。

大村悠

過程について、今確認をさせてもらいました。

一方で、その支援メニューについては、採択のケースが5件となっています。
それ以外にも、脱炭素推進に関わるプロジェクトにつきましては5件、合わせて10件となっていますが、それ以外にも魅力的な提案がある可能性があると思います。
そういう採択に漏れてしまったベンチャーの提案に対して、県としてはどういった取組をするのかお伺いします。

ベンチャー支援担当課長

先ほどいただきました不採択となった提案につきましても、優良な提案につきましては、事業の実施に向けて支援していきたいと考えております。費用支援は実際はないんですけれども、何らかの形で実証実験を行えるよう、実証に協力いただける場所ですとか、あと、そうしたマッチングできない企業を探すなど、そうした支援ですとか、今年はなかなか難しかったので、来年度に向けてさらにブラッシュアップをしていく、さらに魅力あるテーマにしていくなどの、そうした磨き上げなども我々手伝いながら、今後進め方を助言していきたいと考えております。

大村悠

ぜひともそういった有望な事案につきましては、うまく活用してもらいたいと思います。
そういったベンチャーについては、金銭的な支援を求めているところもあれば、行政と関わりたい、自分たちの技術やノウハウを世の中に知ってもらいたいといった思いで、応募する方もいらっしゃると思います。
採択になった事業についても、ホームページに載せるのか、検討していくことを求めます。

続きまして、ベンチャー企業と自治体が連携していくためには、行政としてもスピード感を持って取り組むことが重要だと思いますので、その両者の連携を促進させていくためにどのように進めていくのか、お伺いします。

ベンチャー支援担当課長

これまでビジネスアクセラレーターかながわによりまして、例えば、組織として意思決定が必要な大企業と、あとはスピード感を求めてしまうベンチャー企業等も連携支援は行ってはきました。そうした中で、多くの連携事例はつくってきていますので、そうしたノウハウを自治体との連携支援についても活用していきたいと考えております。

具体的には、県や市町村の各部署からベンチャー企業と連携して課題解決に取り組みたいテーマを募集しまして、解決できるアイデア、技術を持ったベンチャー企業とのマッチングを支援しますとともに、県が委託した事務局が両者を仲介しまして、連携に向けて積極的に助言してまいります。
先ほどお話ししました現在27のテーマで募集を行っておりますが、マッチングしたもの、またはさらにその中から有望なプロジェクトを選びまして、新たなサービスの開発や実証実験を伴走支援して、それに落ちたものにつきましても、先ほど述べましたとおり、何らかの形で伴走支援等はしてまいりたいと思います。

大村悠

要望を申し上げたいと思います。

大企業の連携支援に加えまして、今年度開設する自治体とベンチャー企業の連携事業もしっかりと実施をし、採択された事業の支援だけでなく、不採択となった事業についても、ホームページに掲載をしたり、庁内、市町村と情報共有、フィードバックなどをして、有効的に活用してもらいたいと思います。 また、これまでの県のベンチャー支援の拠点につきましても、特定の地域だけではなく、横展開や、広く地域に根差した活動を進めることによって、県の事業も明確化し、社会課題を解決するという持続可能な事業につながるよう、支援していくことを要望します。

自由民主党 神奈川県議会議員:大村 悠

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