令和5年

令和5年第3回定例会【環境農政常任委員会】(環境基本計画の改定素案)

会議日:令和5年9月27日【 一般質問 】答弁要旨
環境農政常任委員会

環境基本計画の改定素案(環境)

大村悠

次に、神奈川県環境基本計画の改定素案についてお伺いしたいと思います。

この計画の現行計画の期間につきましては、令和7年度までとなっていますが、社会状況の変化等を踏まえて、計画期間満了を待たずに改定をするということなんですけれども、今回の改定の目的についてまず確認をしたいと思います。

環境課長

近年、気候変動を要因とする大規模な自然災害が頻発し、県内にも大きな被害をもたらしております。
また、自然環境の分野では、生物多様性の損失、資源循環の分野では、食品ロスやプラスチックごみ問題など、環境をめぐる問題が深刻化しております。このような環境を取り巻く状況の変化に速やかに対応しながら、持続可能な社会の実現に向けた取組を加速化するために計画改定を行うことといたしました。

大村悠

まず、そうした状況の変化、課題等を踏まえて改定をするということは理解しましたが、そうした中で、今回の計画の中での基本目標、「次世代につなぐ、いのち輝く環境づくり」ということで、こちらについては継続ということなんですけれども、この理由だとか考え方、狙いについてお伺いをします。

環境課長

基本目標は、環境基本条例の理念に基づき、現行計画を策定しました平成28年度に設定したものでございますが、環境が、そこに生きる全ての命を基盤とするものであり、その命が輝く環境を次世代に継承していく必要があるという状況は現在も変わっておりません。
また、本計画は県の総合計画におけます環境エネルギー分野の軸となる計画であり、総合計画と軌を一にする必要があることからも、「いのち輝く-」を掲げた基本目標を継続することといたしました。

大村悠

分かりました。

今回、報告いただいている資料の12ページにもございますけれども、改定のポイントとして、策定された当時から環境分野の個別計画等が整備されていたということですけれども、今回掲げられている四つの施策分野のうち、この計画で直接的な目標だとか施策、方向性を位置づけているものがございましたらお伺いしたいと思います。

環境課長

四つ目の施策分野でございます、大気環境、水環境の保全、環境リスクの低減につきましては、本県におきまして直接的に目標や施策の方向性を定めております。

大村悠

直接的に位置づけている大気環境、水環境保全、環境リスクの低減、この施策を進める上での指標と2030年の数値を設定しますけれども、この考え方についてもお伺いしたいと思います。

環境課長

まず、大気環境につきましては、指標をPM2.5の自動車排ガス測定局における年平均値の全局平均値といたしました。
PM2.5につきましては、対策を進めた結果、平成28年度から環境基準を達成しているものの、いまだに発生機構も不明であり、今後もその対策が重要であることから指標として選定しております。
また、環境基準が策定している状況や継続しているもの、今後もPM2.5の影響に与えるディーゼル車の排ガス規制等を低減対策に盛り込むことにより、濃度を毎年度削減することを目標として2030年度数値を前年より削減といたしました。
次に、水環境につきましては、指標を東京湾の化学的酸素要求量(COD)の環境基準達成率としております。これは、現在も水質改善が不十分であり、今後も広域的な取組を進めるべき東京湾において総合的な汚濁指標であるCODが最適であると判断して選定しております。
直近の2022年度の測定結果では、11水域中7水域で環境基準を達成している状況ですので、2030年は11水域中8水域の達成ということで、2030年の数字を72.7%としております。

大村悠

その指標の考え方とか、2030年の数値の設定についての今お話がございましたけれども、その中で、東京湾の化学的酸素要求量の環境基準達成率、11水域中8水域ということなんですが、残りの3水域はどういった地域なのかお伺いしたいと思います。

環境課長

残りの水域は、川崎市と横浜の、いわゆる東京湾の水域になります。そちらにつきましては、非常に対策が難しいというところで、残り3水域が残ると考えております。

大村悠

今回の計画、2030年までということなので、そういった中でのこういった計画策定だということは理解するんですけれども、とはいえ、この3水域につきましても、やはりその対策を取らなければいけないということには変わりないと思いますので、こういった計画には反映されていませんけれども、しっかり市とも連携して取組を進めていただくことを要望したいと思います。

次に、本計画の改定に当たって、各施策分野の個別計画との整合性を図っていくということなんですけれども、具体的にどのように図っていくのかお伺いしたいと思います。

環境課長

本計画と相互補完的な計画にございます地球温暖化対策計画の個別計画も環境を取り巻く変化に対応するため現在改定作業を行っておりますが、計画期間は本計画と同様に2024年度から2030年度までとなっております。
また、本計画は施策分野ごとの取組の方向性や各施策の効果を象徴的に表します指標を設定していますが、これは、各個別計画等に基づき定めておりますので、総合計画と一体性を図っております。
さらに、外部有識者等からなる環境審議会におきましても、本計画だけではなく、各個別計画についても御審議いただいており、各計画に対していただいた御意見を本計画にも反映させるなど、整合性を図っております。

大村悠

この個別計画との整合性というのは本当に大事なことだと思っております。
これに取り組む県民や県内事業者の皆様にとっても、やはり分かりやすく、どういったことを取り組んでいくのか、そして目標がどういったものなのかということを、今回の改定素案でも様々な計画が報告がされていますけれども、やはり見る人が分かりやすく、そして自分事としてもらえるような計画策定と整合性を図っていくことは重要だと考えています。
そういった中で、各主体における自分事化を促進していくことについて、自分事化に向けた取組として具体的にどのようなことを考えているかお伺いしたいと思います。

環境課長

まず、自分事化のためには、環境問題を意識して知っていただくことが必要であることから、より一層の普及啓発や環境教育、学習の支援に取り組んでまいります。
具体的には、若年層への働きかけが重要であると考えておりますことから、NPOや企業等の講師に授業を行っていただく環境エネルギー学校派遣事業を中心に行っていきます。また、県職員による神奈川環境出前講座の実施ですとか、ホームページ等により情報発信を行い、引き続き環境問題の関心を深め、行動変容につなげていければと考えております。

大村悠

今、御答弁いただいた学校派遣事業だとか出前授業ということなんですけれども、対象の小中高とか、学校の分類はどのようなところを考えているのかお伺いしたいと思います。

環境課長

先ほど御答弁いたしました環境エネルギー学校派遣事業につきましては、県内の全ての小学校、中学校、高等学校、特別支援学校、それを全て含んでおります。

すみません、出前講座も同様でございます。

大村悠

若年層に啓発活動をしていくということで、やはり学校で学んだことを家庭に持ち帰ってもらうことで、そういったつながりというか輪が広がっていくということも理解できますし、特に、今地元で回ってみても、私の金沢区は2個大学があって、大学生と話す機会も多いんですけれども、やはり自然だとか環境だとか、そういったものに関心が高い学生さんも多いなということを本当に実感をしています。
今、小中高、特別支援学校ということだったんですけれども、そういった若年層という中で、大学生、サークルだとかゼミだとかで、そういった活動をしている学生さんも多いので、今の取組としては理解するんですけれども、今後のさらなる拡大としては、そういった大学へのプッシュにつきましても今後検討していただくことを要望したいと思います。その中で、高校につきましては、県の教育委員会と連携をすると思うんですけれども、そうした中で、市町村の教育委員会との連携状況というのは今どうなっているのかお伺いしたいと思います。

環境課長

先ほどお答えしました環境エネルギーの学校派遣事業につきましては、毎年度、この市町村の教育委員会のほうにもこういった学校教育教室を開くということで周知をしておりまして、市町村の教育委員会も通じてこの情報は流させていただいております

大村悠

今、教育の中でも金融教育だとか、あと、シチズンシップ教育など、様々な教育が教育現場で求められている中で、教員の皆様も、やっぱりまず教員の皆様に理解してもらわないと生徒たちにも伝わるものも伝わらないと思いますので、県としては、その市の教育委員会でもそうですし、県の教育委員会に対しても、分かりやすいということをテーマに、しっかりと環境農政局として取り組んでいただくことを要望したいと思います。
次に、改定素案を策定する上で、環境審議会でも審議をしているということを承知していますけれども、審議会からはどのような意見があったのかということと、また、どのように反映したのか確認をしたいと思います。

環境課長

環境審議会では、5月に改定骨子案につきまして、また、8月に改定素案について御審議をいただいております。
御意見としては、環境に係る課題だけではなく、社会や経済に関わる課題も同時解決していく姿勢が非常に重要であるといったことですとか、同時解決だけではなく、ある分野の施策を進めることで多分野にマイナスの影響を及ぼし得るトレードオフの関係にも配慮する必要があるといった御意見もいただいております。
また、各施策分野における指標が適切なのかといった御意見もございました。
このような御意見を受けまして、改定素案には、環境施策が社会や経済に及ぼす影響やトレードオフの事例につきまして、本県に本部を置きます公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)の知見を生かしながら盛り込みました。
こういった事例を示すことで、身近な取組が統合的な課題解決につながることを県民の皆様にも御理解いただきたいと考えております。

大村悠

今後、審議の中でも様々な社会状況が変化したりだとか変わってくると思いますので、引き続き柔軟に対応していただきたいと思います。
この計画といいますのは、ビジョンや方向性を示すということも重要ですけれども、その中で、そういった進行管理をしていくということも実効性を高める上では重要なことだと考えています。
そういった中で、今後どのようにこの計画の進行管理をしていくのかお伺いしたいと思います。

環境課長

改定計画では、各個別計画に基づき、各施策分野を象徴する指標を設定しておりますが、この指標を手がかりとしながら、各個別計画に基づきます取組の実施状況を踏まえまして、施策分野全体の進捗を総合的に評価し、環境審議会の御意見などもいただいた上で課題改善に向けた取組を推進してまいります。

大村悠

この指標の結果を踏まえてということなんですけれども、この目標に対する実績の数値など、そういった結果についてはどのように公表していくのかお伺いしたいと思います。

環境課長

基本的には、ホームページで公表してまいりたいと考えております。

大村悠

環境分野については、なかなかこれをやったからすぐに数値として改善されるという問題じゃないことは理解していますけれども、やはりこういった数値化することによって課題や成果ということも見えてくると思いますので、ホームページ等で公開するということなんですけれども、そういった数値をうまく活用しながら、こういった自分事化だとか活用促進に生かしていただくことを要望したいと思います。

最後になりますけれども、本計画を改定することで今後どのように環境施策を推進していこうと考えているのかお伺いしたいと思います。

環境課長

環境問題がますます深刻化している状況下で、国や県だけでなく、市町村や事業者、また、県民一人一人が力を合わせて取り組んでいくことが持続可能な社会に向けては必要不可欠でございます。このため、計画の普及啓発にも力を入れ、オール神奈川で課題や目標を共有することによって環境施策の推進を図っていきたいと、そのように考えております。

大村悠

それでは、要望を申し上げたいと思います。

この環境基本計画は、環境行政の根幹となる計画であり、様々な環境施策の基本となるものだと考えております。
答弁の中で触れましたけれども、この環境基本計画を大本として個別計画も各計画、改定素案として報告いただいていますけれども、しっかりと各計画が整合性を図って実行性を高めるために各課しっかりと連絡・連携をしていただきたいと思います。
また、自分事化ということがテーマの一つになっていますけれども、その取組として、各学校への出前講座や教育活動をしていくということなんですけれども、そういったものは、県民、より多くの方々に理解してもらうことが重要だと思いますので、取組に満足することなく、これからの展開を考えながら計画的に取組を進めていくことを要望してこの質問を終わります。

環境課長

先ほどお答えをさせていただいたところで1点訂正させていただきたいところがございます。
県職員による環境出前講座のところにつきまして、対象が「学校派遣事業、小学校、中学校、高等学校、あと特別支援学校と同様」というふうに答弁させていただきましたけれども、学校派遣事業は答弁したとおりなんですけれども、県職員による、いわゆる県の出前講座の対象につきましては「5名以上の団体」ということで、大学生や社会人も対象になっております。大変申し訳ございませんでした。

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