令和3年

⑥ 令和3年度第3回定例会【専門学科における職業教育の推進について】

会議日:令和3年12月6日【 一般質問 】答弁要旨

教育の充実について
専門学科における職業教育の推進について( 教育局 )

大村悠

国は、最先端の職業教育を行う「スマート専門高校」を実現することを目的に、専門高校におけるデジタル化に向けた産業教育装置の整備事業に取り組んでおり、本県においても、令和2年度補正予算において、従前の実習設備をデジタル化に対応させるため、総額で22億円余りの予算が措置されている。

授業の中で最新設備に触れることにより、教育の質の向上が図られ、生徒たちが卒業後すぐに各分野で活躍できることが期待されることから、新たに導入される教育設備を、各学校において存分に活用して、産業界からの要請に応える人材育成を進めてもらいたい。 そこで、技術革新などが進展する中、県立高校における職業教育を主とする専門学科において、将来のスペシャリストの育成に向けて、新たに導入される設備をどのように活用していくのか、見解を伺いたい。

教育長

専門学科で行う職業教育は、生徒に専門分野の基礎的な知識・技術を修得させ、それを活用する能力や、仕事に向かう意欲・態度等を養うことを目指しています。

こうした教育の基盤となる実習設備については、産業現場での専門的作業や業務に即した実践的な学びが可能となるよう、例えば、農業高校のトラクターや工業高校の旋盤など、古くなった設備を計画的に更新しています。

令和2年度2月補正予算では、専門学科を設置する21校に、デジタル化等に対応した実習設備を導入するための経費を措置し、順次その導入を図っています。

そこで、お尋ねの新たに導入される設備の活用についてです。

例えば、農業高校では、作物の生育に合わせて温室内の水や肥料を自動で管理する機器やシステムを導入し、農作業の自動化やデータ分析について学ぶ、スマート農業の体験的な学習に活用していきます。

また、商業高校では、3Dプリンタを導入し、商品開発等の実習において、開発する製品のイメージをより精緻に表現した試作品を製作し、プレゼンテーションを行うなど、実際の企業活動を意識した学びに活用していきます。

県教育委員会では、こうした最新の設備による学びを提供することで、これからの産業現場に求められる、実践力を身に付けた人材の育成に努めてまいります。

大村悠

新たに導入されるデジタル化に対応した設備が、企業などの産業の現場で、実際にどのように扱われているかを知ることも職業教育においては必要と考えるが、このことについて、どのように取り組んでいくのか、見解を伺う。

教育長

議員お話しのとおり、新しい技術に対応できる職業人の育成のためには、産業現場の実態を知ることが大切だと考えています。

そのため、県立高校専門学科で進めている、企業等における長期の現場実習を行うデュアルシステムの取組を通じて、企業等で最新の設備がどのように使われているかを学び、今後の地域産業を担うことのできる専門的職業人の育成に取り組んでまいります。

以上でございます。

大村悠

要望です。

大村悠

令和2年度の補正予算において、約22億円を予算計上し、本事業を進めたことは神奈川県の教育にとって大きなことだと考えている。導入されたデジタル機材を有効活用し、学びにつなげていくことが何よりも大事であることから、導入した学校での活用状況や実態を把握し、フォローしていくことを求める。

また、そうした機材を扱う教員がしっかりと理解して活用していくことが重要である。実効性を高めるためにも、必要に応じて研修を実施することや、事業者と連携して有効活用していくことを求める。

また、他県の状況を見ると、導入していない県もあるとのことからも、これらを中学校や中学生などに県立学校の一つの魅力、特色、強みとして発信していくことも重要だと思っている。横須賀工業高等学校や海洋科学高等学校では、令和4年度から学科改編されるので、こうしたことも一つの契機として発信していくことを求める。

工業人材など社会全体で人材不足となっている中で、教育はとても重要な役割があると考えている。商工会議所や商工会、事業者と連携し、キャリア教育を展開していくなど、導入にとどまることなく取組を進めていくことを求める。

次の質問は、キャリア教育についてです。
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