会議日:令和3年12月6日【 一般質問 】答弁要旨
県政の諸課題について
起業家創出拠点「HATSU鎌倉」の今後の展開について(産業労働局 産業部 産業振興課)

起業を志す起業準備者が、「HATSU鎌倉」を舞台に活動を展開してきた結果、「鎌倉発」、「神奈川発」の起業家が次々に生まれており、ここで生まれた起業家は成長しても地域に根差した企業として県内を拠点に活躍してくれるのではないかと感じている。
こうした取組が県内で広がり、それぞれの地域の特性を活かした起業家創出・ベンチャー支援の取組が展開されることにより、各地域“発”の事業や起業家が生まれていくことを期待している。また、新型コロナ後の新たな商機を捉えようとする地域の起業熱の高まりや自治体の起業支援に関する取組事例も報道されており、こうした企業熱の高まりを逃さず起業支援に取り組む必要がある。
そこで、これまで2年間、「HATSU鎌倉」を運営する中で得たノウハウ等を活かし、今後どのように起業家創出の取組を展開していこうと考えているのか、見解を伺いたい。

知事
HATSU鎌倉は、「神奈川発」の起業家を次々と生み出したいという強い思いで、令和元年11月に開設し、ちょうど2年が経過しました。
県は、これまでの取組を通じて、「起業準備者が拠点に集い、地域の方々と関わりながら、それぞれのビジネスを磨いていくことが大変有効である」ということが分かってきました。リアルな拠点に起業準備者が集うことで、コミュニティが形成され、互いに切磋琢磨していくとともに、気軽に専門家からの助言を得て、自らのビジネスプランを練り上げていくことができます。また、ビジネスによる地域課題の解決を目指す起業準備者が、地域に溶け込むことで、地元の理解や協力を得ながら、様々な実証事業を展開することが可能となります。
一方で、HATSU鎌倉のような地域密着型の拠点は、県内全域から起業準備者を集めることが難しいという側面もあります。
こうしたことから、今後、このような地域密着型の拠点を、県内の複数地域に設置していくことが望ましいと考えています。現在、自治体や大学等が設置している県内の起業支援拠点は、横浜や川崎など、県東部に偏っていることから、今後は、県央地域や県西地域での新たな拠点の設置に向けて、地元の市町村や企業等と検討を進めていきます。そして、新たな拠点では、潜在的な起業関心層を掘り起こし、育てていくとともに、各拠点を結ぶネットワークを構築し、積極的に相互交流を促すことで、イノベーションを創出していきます。
こうした取組により、県内全域で起業家を創出し、県経済の持続的な発展につなげてまいります。

「HATSU鎌倉」のような拠点を、今後、県内の複数地域に設置していくため、地元の市町村や企業等と検討をされていくという御答弁がありました。そこで、知事に伺います。市町村や企業等とどのように役割分担をしていくのか、見解を伺います。

知事
今後、県内の各地に拠点を設けていく際の役割分担についてですが、まず、市町村や地元の企業には、ハードとしての拠点の運営を担っていただくとともに、地域の支援者を集めていただきます。
また、県は、拠点における様々な支援プログラムの展開や、拠点間のネットワークづくりを担っていきたいと考えています。

要望です。

県では、起業準備段階からベンチャー企業の育成・成長までステージに応じた支援をしてきました。県内経済が大きなダメージを受ける中、ベンチャー企業の支援の取組は、神奈川の経済のエンジンを将来に向かって持続的に回していく上で、大変重要な施策だと考えています。将来の成長ベンチャーの創出、また、ウィズコロナ時代の本県経済のロールモデルの創出に向けて、これまでの知見、ノウハウ等を活かしてしっかりと取り組んでいくよう求めます。
また、HATSU鎌倉で実際に採択された起業家の方と直接お話をしてきました。その方はもともと大学は東京に出ていた方で、どういうきっかけでHATSU鎌倉に申請したのか聞いたところ、もともと起業を考えていて、そういった中で行政でどういったメニュー、制度があるのか、調べている中で、やはり地元に戻って貢献したい、役に立ちたいという気持ちで調べていたところ、HTASU鎌倉の存在を知って申請をしたとのことでした。このように、現在は地元にいない方にとっても、こういった熱量だとか気持ちを持っていることが大変重要だと考えていますので、今HATSU鎌倉で、LINE等で魅力の発信をされていますが、同様に今後の取組についても、多くの方にしっかりと認知をしてもらえるよう情報発信についても求めたいと思います。
次の質問は、【インバウンド再開に向けた取組について】です。
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