令和3年

⑤ 令和3年度第1回定例会【鳥獣被害対策について】

会議日:令和3年2月22日【 一般質問 】答弁要旨

鳥獣被害対策について( 自然環境保全課 )

大村悠

野生鳥獣による農作物・人的被害等は長年の課題となっており、市町村はもとより、県も、市町村が行う防除や捕獲などの被害対策への技術的、財政的支援を実施している。
また、地域ぐるみの対策を定着させるため、かながわ鳥獣被害対策支援センターの設置など対策を続けてきたが、抜本的解決には至っていない。

イノシシなどの市街地への出没は頻発化しており、捕獲や防除などの対策を強化し、住民の安全を確保することが最優先である。また、地域ぐるみの対策の支援についても、県がもう一歩踏み込んだ対策を講じる必要があると考える。

そこで、野生鳥獣の被害が拡大・多様化し、県民生活が脅かされている中、地域の不安の声や危機感を受け止めて対策を強化すべきと考えるが、県として、今後、鳥獣被害対策にどのように取り組んでいくのか、見解を伺いたい。

自然環境保全課

県はこれまで、鳥獣被害対策として、藪の刈り払いが必要な場所や鳥獣の侵入を防ぐ防護柵の設置場所等をドローンを活用して調査するとともに、罠による捕獲を行うなど、地元農家や自治会等が一体となって進める「地域ぐるみの対策」を支援してきました。
その結果、昨年度のシカやイノシシの捕獲数は過去最高となり、着実に取組みの成果が表れています。 一方で、集落を囲む広域の獣害防護柵が老朽化し、破損個所からの鳥獣の進入が後を絶たず、近年は、クマやイノシシが市街地にも頻繁に出没するなど、鳥獣被害に対する住民の切迫感が高まっています。

また、地域ぐるみの対策においても、高齢化による担い手不足などにより、対策が進まない地域も顕在化してきています。こうした状況を解決するには、生活被害・人的被害への対策を緊急に実施するとともに、地域の特性や実態に合った持続可能な地域ぐるみの対策を構築することが必要です。

そこで県では、まず緊急対策として、鳥獣の捕獲と防護を強化します。捕獲については、地元の猟友会などがシカやイノシシを捕獲した場合の奨励金を国等の制度に上乗せして交付したいと考えています。また防護については、地域が行う広域獣害防護柵の補修経費の支援や、通信機能付きセンサーカメラによるクマの出没監視も強化したいと考えています。次に、持続可能な地域ぐるみの対策については、地域ごとの課題を県が把握・分析した上で、市町村と協議を重ね、一緒に解決策を検討していきます。

例えば、担い手不足が課題の地域では、農学・工学系の大学と連携し、学生の実習を兼ねた防護柵の設置や、ドローンやロボットの実証研究を兼ねた鳥獣の追い払いといった連携策を提案し、大学との橋渡しを行います。

さらに、農協と連携した被害を受けにくい作物の生産や、企業・市民等による放置果樹のもぎ取りなど、多様な主体との連携を市町村と検討していきます。  県としては、こうした対策を市町村や地域と一体となって進め、鳥獣被害対策を強化してまいります。

大村悠

要望です。

大村悠

被害対策として、現場の皆様は鳥獣の生息地にならないように防護柵等の設置による自己防衛の強化など必死に取り組まれております。
こうした方々や市町村との更なる連携を図っていくとともに、ご答弁でもいただきましたが、大学等関係機関との連携についても進めていただくことを要望します。

次の質問は、漁業の担い手確保についてです。
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